サウナ好きは、心臓突然死が少ない?
フィンランドの中年男性2,315人を約20年追跡。週4〜7回サウナに入る人は週1回の人より心臓突然死リスクが約63%低かった。ただし観察研究で因果ではない。
“ととのう”の本場・フィンランドから
サウナといえばフィンランド。国民的な習慣であるこの国から、サウナと心臓の関係を長期間にわたって追いかけた研究が報告されています。
結論は、サウナ好きには少し嬉しいもの。よくサウナに入る人ほど、心臓突然死のリスクが低い傾向が見られたのです。
何がわかったのか
フィンランドの中年男性2,315人を、中央値で約20.7年という長い期間追跡した研究の主な結果です(週1回の人を基準にした比較)。
- 週4〜7回サウナに入る人:心臓突然死リスクが約63%低い(HR 0.37)
- 週2〜3回の人:約22%低い
- 入る頻度が多いほどリスクが下がる「用量反応」がみられた
回数だけでなく、1回あたりの入浴時間が長い人でもリスクが低い傾向があり、「サウナをよく使うこと」と「心臓を守ること」に一貫した関係が浮かび上がりました。
なぜサウナが心臓に関係するの?
カギは温熱による体への作用と考えられています。サウナで体が温まると血管が広がり、血のめぐりがよくなります。これは軽い運動をしたときに似た変化で、血圧や血管の機能にプラスに働く可能性が指摘されています。
さらに、サウナ後のリラックスによる自律神経の安定や、ストレスの軽減も心臓にとっては追い風かもしれません。あくまで「仕組みの仮説」ですが、定期的な温熱刺激が積み重なって効いてくる、という見立てです。
ただし、冷静に受け止めたい
ここは大切です。この研究は中年男性のみを対象にした観察研究で、「サウナが突然死を防ぐ」という因果関係を証明したものではありません。
たとえば、もともと健康で体力のある人ほど頻繁にサウナに通える、という逆向きの関係(逆の因果)も考えられます。女性や他の年代に同じことが言えるかもわかりません。
そして安全面も忘れずに。脱水を防ぐための水分補給、入りすぎないこと、飲酒後や体調不良時は避けることが大切です。心臓や血圧に持病がある人は、主治医に相談してから楽しんでください。
*出典:Laukkanen et al, "Association between sauna bathing and fatal cardiovascular and all-cause mortality events." JAMA Internal Medicine, 2015.*
*本記事は研究の紹介であり、医療アドバイスではありません。健康上の判断は専門家にご相談ください。*