チョコをよく食べる国ほど、ノーベル賞が多い?
23カ国を比べると、1人あたりのチョコ消費とノーベル賞の数は相関0.79。ただし国レベルの相関で、個人がチョコで賢くなる話ではない——“相関≠因果”の有名な例。
名門医学誌に載った“ジョーク”論文
世界トップの医学誌NEJMに、こんな研究が載りました。「チョコをたくさん食べる国ほど、ノーベル賞受賞者が多い」。一見トンデモですが、数字はやけにきれいだったのです。
何がわかったのか
23カ国について、1人あたりのチョコレート消費量と、人口あたりのノーベル賞受賞者数を並べて比べました。
- 相関係数は 0.79(p<0.0001)=かなり強い右肩上がり
- チョコ消費トップはスイスで、受賞者も多かった
「チョコのフラボノイドが頭を良くするのでは」と冗談まじりに考察されています。
これは“相関≠因果”の教科書例
ここが本題です。これは国どうしを比べた「生態学的相関」であって、個人が「チョコを食べたら賢くなる」話では一切ありません。
実際には、豊かな国ほどチョコもよく消費し、教育や研究にもお金をかけられる——つまり「国の豊かさ」という共通の背景が、両方を引き上げているだけかもしれません。著者自身もユーモアとして書いており、「相関を因果と取り違える危うさ」を示す有名な例として、いまも引用されています。
まとめ
きれいな相関ほど、つい「原因と結果」と思いたくなる。でも、間に隠れた第三の要因がないか――それを疑うクセこそが、データに惑わされないコツです。
*出典:Messerli, "Chocolate consumption, cognitive function, and Nobel laureates." N Engl J Med, 2012. 本記事は研究の紹介であり、医療アドバイスではありません。*
SOURCE / 出典・論文情報
Messerli, N Engl J Med 2012 / DOI: 10.1056/NEJMon1211064