歯周病の男性は、EDになりやすい?
21万人超のメタ解析。歯周病のある男性はない男性よりEDを抱える割合が約2.85倍。血管の傷みが共通原因の可能性が高く、歯を治せばED解消とは限らない。
口の中と下半身が、つながっている?
一見まったく別の話に思える「歯周病」と「ED(勃起不全)」。ところが、大規模な解析はこの二つに無視できない関連を見つけました。
何がわかったのか
症例対照研究5本・合計21万3,076人を統合したメタ解析の結果です。
- 歯周病のある男性は、ない男性よりEDを抱える割合が約2.85倍(オッズ比2.85)
- アジア人男性では約3.07倍
数字としてはかなり大きな差です。
なぜつながるの?
カギは血管だと考えられています。歯ぐきも勃起も、どちらも細い血管の健康に支えられています。動脈硬化など全身の血管の傷みが進むと、歯ぐきの病気も、勃起の問題も同時に起きやすくなる——つまり共通の原因が背景にある可能性が高い、という見立てです。歯周病による慢性的な炎症が、血管に悪影響を与えるルートも考えられます。
ただし、冷静に受け止めたい
これは観察研究の統合で、年齢など他の要因の調整が不十分、研究間のばらつきも大きいものです。「歯周病を治せばEDも治る」とは限りません。ただ、口腔ケアも勃起の健康も「血管を大事にする」点で同じ方向を向いています。歯みがき・歯科受診は、思っているより全身の話なのかもしれません。
*出典:Zhou et al, J Sex Med, 2019. 本記事は研究の紹介であり、医療アドバイスではありません。*
SOURCE / 出典・論文情報
Zhou et al, J Sex Med 2019 / DOI: 10.1016/j.jsxm.2018.11.007