射精の回数が多い人は、前立腺がんが少ない?
米国の医療従事者3.2万人を約18年追跡。40代で月21回以上射精する人は、月4〜7回の人より前立腺がんリスクが約22%低かった。観察研究で因果ではない。
“頻度”と前立腺がんの意外な関係
射精の頻度と前立腺がん。一見つながらなさそうですが、長期間の大規模研究がこの関係を調べています。
何がわかったのか
米国の医療従事者3万1,925人を、1992年から2010年まで前向きに追跡(うち3,839人が前立腺がんを発症)。
- 40代で月21回以上射精する人は、月4〜7回の人より前立腺がんリスクが約22%低い(HR 0.78)
- 回数が多いほどリスクが下がる傾向(傾向p<0.0001)
20代でも同様の傾向がみられました。
なぜ関係するの?(仮説)
「射精によって前立腺内の有害物質が排出される(prostate stagnation仮説)」という考え方がありますが、確立した仕組みではありません。あくまで観察された関連です。
ただし、冷静に受け止めたい
頻度は自己申告で、これは観察研究です。射精ががんを防ぐと証明されたわけではありません。また、恩恵が見えたのは主に「低リスクのがん」で、命に関わる高リスクがんへの効果ははっきりしません。「回数を増やせば安心」という単純な話ではない点に注意が必要です。
*出典:Rider et al, Eur Urol, 2016. 本記事は研究の紹介であり、医療アドバイスではありません。*
SOURCE / 出典・論文情報
Rider et al, Eur Urol 2016 / DOI: 10.1016/j.eururo.2016.03.027